2022/08/29
歯科衛生士コラム
歯科衛生士のフリーランスとしての働き方をご紹介します。
歯科衛生士として働く際には、「フリーランス」になる道も考えられます。
さまざまな働き方ができるフリーランスの歯科衛生士は、仕事はもちろんプライベートにも多くのメリットがあります。
歯科衛生士としてもっと活躍したい、職場に縛られない自由な働き方をしたいといった方は、フリーランスへの転身も検討されるでしょう。
本記事では歯科衛生士がフリーランスとして働く際の方法と、仕事内容について解説します。
フリーランスとはどんな働き方をする職業?
フリーランスとは、企業や団体に所属しないで、独立した状態で仕事を行う業務形態を指します。
出社の必要がなく、労働時間も決められていないため、自分の裁量で仕事を進められる点が特徴です。
現在フリーランスで働く人は増加していて、さまざまな業界がフリーの人材によって支えられています。
フリーランスに仕事を任せる企業も多くなっているため、今後も就職せずにフリーで働く人が増えると予想されるでしょう。
歯科衛生士もフリーランスになれる?
歯科衛生士も、フリーランスとして働ける職業のひとつです。
一般的に歯科衛生士は、歯科医院などに所属して診療補助や予防処置を行う職業として認知されています。
しかし、昨今は職場に縛られずあらゆる場所で専門知識・技術を活用して働く歯科衛生士が増えているのです。
既に歯科衛生士のフリーランスとして活躍している人の事例もあるため、今後はさらに独立する人が増加する可能性があるでしょう。
歯科衛生士がフリーランスになる方法とは?
歯科衛生士のフリーランスになる際には、特別な条件などはありません。
ただフリーランスになるための意思を固めて、独立したことを示す開業届を提出すれば、それだけでフリーランスとして働き出すことが可能です。
試験を受けたり、特別な資格が必要だったりといったことは一切ないため、歯科衛生士免許証さえあれば誰でもフリーランスになれます。
一方で、歯科衛生士のフリーランスとして仕事を請け負うためには、ある程度の実績が必要です。
多くの企業はこれまでの実績を参考にして、フリーランスに仕事を任せるかどうか判断します。
そのため歯科衛生士として働いた年数が短かったり、自己PRに使える経験が少なかったりすると、フリーランスになってもなかなか仕事が見つからないといった事態にもなりかねません。
フリーランスになるのなら、まずは歯科衛生士として一般的な経験を重ねて、信頼される実績を作ってから独立するのがおすすめです。
歯科衛生士がフリーランスとして働く場合の仕事内容
歯科衛生士がフリーランスとして働く場合、一般的な業務とは大きく異なる仕事をすることになります。
通常歯科衛生士は、「三大業務」と呼ばれる歯科予防処置、歯科診療補助、歯科保健指導を行うのが仕事です。
しかし、フリーランスの歯科衛生士は歯科医院などに勤めるわけではないため、まったく別の角度から仕事のアプローチを行います。
以下からは、具体的に歯科衛生士のフリーランスがどのような仕事をするのかについて解説します。
歯科医院に務める従業員の指導
フリーランスの歯科衛生士は、歯科医院などに勤める従業員の指導を行います。
自分の経験と専門知識を活用して、主に新人の歯科衛生士たちに仕事の基本や技術を伝授するのが仕事です。
例えば患者さんと上手にコミュニケーションを取る方法や、診療機材の使用方法、歯科医師のサポートにおけるポイントの解説などを行います。
新人歯科衛生士の教育まで手が回らない現場と契約をして、実践的なスキルを身に付けさせることは、歯科衛生士のフリーランスが担える仕事としてこれから普及する可能性があるでしょう。
職場が人手不足に陥っている歯科医院は珍しくなく、まともに新人教育の時間も取れないケースも多いです。
そこにフリーで入れる歯科衛生士がいると、教育や技術指導を全て任せられるため、他の従業員の負担が軽減されます。
新人歯科衛生士もつきっきりで指導を受けられるため、効率良く仕事を覚えることが可能です。
全ての人にメリットがあるため、フリーランスの歯科衛生士に仕事を任せる歯科医院は今後増えると予想できます。
経営改善方法の提案
フリーランスの歯科衛生士は、歯科医院の経営改善方法を提案する仕事を担うこともあります。
歯科衛生士のフリーランスになると、さまざまな歯科医院と接する機会を得られます。
そこで知り得た経営方法や具体的なポイントなどは、そのフリーランスだけが持つ貴重な情報となり、他の歯科医院にとって有益なものとなり得るでしょう。
そのため蓄積した経営に関する情報と知識を活用して、歯科医院の経営改善を担うコンサルティング業務を行っているフリーランスの歯科衛生士も多いです。
コンサルティング業務には、わかりやすく情報を伝える資料や、説得力のある説明を行える話術などが必要となります。
歯科衛生士として働いている際に培ったコミュニケーション能力が活かせるため、施設の経営などに興味がある場合にはコンサルティングを仕事にすることも考えられるでしょう。
セミナーやイベントでの講演活動
歯科衛生士のフリーランスになった場合、セミナーやイベントなどで講演依頼を受けることがあります。
講演内容はその依頼内容によって変わりますが、例えば業界における歯科衛生士の必要性や、フリーランスの歯科衛生士として働く際のポイントなどを話す機会が多いでしょう。
セミナーやイベントで講演をしたという事実は、フリーランスとしての大きな実績になります。
その実績を見た他の企業が、別の仕事を持ってきてくれることもあるでしょう。
フリーランスとして活躍するためには、自分の名前を売ることが重要となるので、講演依頼などは積極的に受けていくことがおすすめです。
歯科衛生士の専門知識を活かした執筆活動
歯科衛生士の専門知識を活かした執筆活動なども、フリーランスになってから行える仕事のひとつです。
全ての歯科衛生士には、専門学校や大学などで知識と技術を学び、国家試験に合格した実績があります。
その経験や身につけた知識を使って専門性の高い文章を書くことが、フリーランスの歯科衛生士として働く方法になり得るでしょう。
歯科衛生士が対応できる執筆媒体は、専門誌、Webサイトの記事、歯科医院のコラムなどさまざまです。
文章を書くことが得意なら、執筆活動を中心に歯科衛生士のフリーランスとして活動することも考えられます。
まとめ
歯科衛生士になってからのキャリアプランを考えるときには、フリーランスという選択肢もあり得ます。
職場にとどまってキャリアアップを目指すのではなく、独立して自分らしい働き方を追求することも、これからの時代には真剣に考えられるようになるでしょう。
この機会に歯科衛生士のフリーランスに関する働き方や仕事内容をチェックして、独立に向けた具体的な計画を立ててみてはいかがでしょうか。